Smiley face
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昨年に兵庫県芦屋市で開かれたファッションショーでランウェーを歩く視覚障害者の女性=2024年5月5日、楠本あやさん提供

 介護を受ける高齢者らがモデルとして登場するファッションショーが、5月に大阪市内で催される。介護などで大変な日常のなかにも「カワイイ」を――。そんな思いで活動する女性が企画した。

 企画したのは、育児と介護を両立させる「ダブルケア」を経験したシングルマザーの楠本あやさん(41)。介護の日常の中にも楽しさが必要だと痛感し、裏生地にピンク色を採用したおねしょシートなど「気分が上がるカワイイ商品」のプロデュースに取り組むようになった。

 2022年に兵庫県芦屋市で「一般社団法人カワイク介護」を設立。認知症の祖母の介護を続けながら、介護者への支援や支援用品などの開発、イベントの企画などを手がけている。

 昨年に芦屋市で初めて、介護を受ける高齢者らのファッションショーを開催。歩行器を使っている101歳の女性がランウェーを歩き、参加者に笑顔を見せた。視覚障害者らもモデルとして参加した。

 今回は、SDGs(持続可能な開発目標)の「すべての人に健康と福祉を」「ジェンダー平等を実現しよう」「人や国の不平等をなくそう」の三つをテーマに据え、性的マイノリティーもモデルとなる。メイクアップなどは女子大学や専門学校の生徒らがボランティアで協力する。

 楠本さんは「どんな人でもかっこよく、カワイクいたいと思うのは同じ。今回のショーがきっかけになり、いろいろな人たちの相互理解が深まるとうれしい」と話している。

 ファッションショーは大阪市北区のハービスホールで5月3日正午開場。A席5千円、B席4400円、C席3300円(いずれも税込み)。介護をテーマにした商品のブースやトークショーもある。問い合わせは楠本さん(080・4244・3224)。

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昨年に兵庫県芦屋市で開かれたファッションショーで、ランウェーを歩く101歳の女性=2024年5月5日、楠本あやさん提供

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